オイルプリングは、油で口の中を洗浄する健康法。
口の中を洗浄するため、歯の健康にも良いとされている。
今回は、そんなオイルプリングで歯の健康を守るための情報をお伝えする記事。
オイルプリングは歯磨きの効果を補助する
オイルプリングは、歯磨きの代わりにはならない。
しかし、歯磨きをした際に、歯垢が残りやすい歯の隙間をキレイにするなどの補助的な効果が期待できる。
そのため、オイルプリングは歯磨きを補助する方法であると考えよう。
オイルプリングには、以下のような効果があるとされているけど、いくつかの効果については科学的な根拠が不足しているので注意をしたい。
オイルプリングの効果の一例
美容効果
- 表情筋が鍛えられる
- ほうれい線の予防
- あご周りがシャープになる
表情筋の鍛錬やほうれい線の予防に関しては、科学的な根拠が不十分であることを理解しておくことが重要。
虫歯予防
- 歯の隙間の汚れが取れる
- 口内の細菌を取り除く
病気予防
- 口内の細菌が減少するため、糖尿病、肺炎、心疾患などの予防に役立つ可能性がある
ただし、オイルプリングが全ての病気予防に効果があるという根拠は不十分。
ホワイトニング効果
- オイルと唾液が混ざって乳化し、表面的な着色汚れに対して効果が期待できる
しかし、歯の内部の変色には効果がない可能性がある。
口臭予防
- 口の中の細菌が減るため
オイルプリングの順番は歯磨き前と後のどっち?
歯の健康を守るためのオイルプリングの順番。
歯磨き前と後のどちらが良いのかというと───前。
- オイルプリン
- 歯磨き
この順番がオススメとなることが多いけど、絶対ではない。
その理由は以下に詳しく説明する。
歯磨き前にオイルプリングを行う理由
オイルプリングを歯磨き前に行うことで、以下のようなメリットが考えられる。
- 口腔内の汚れを取り除く: オイルが口内の細菌や汚れを吸着し、洗い流す効果があるため、歯磨き前に行うことでより清潔な状態で歯磨きを行うことができる。
- 歯磨きの効果を補助: 歯磨きだけでは取りきれない歯の隙間の汚れをオイルプリングが補完する。
歯磨き後にオイルプリングを行う場合
一方で、歯磨き後にオイルプリングを行うことで、以下のようなメリットがある。
- 口腔内の保湿効果: 歯磨き後にオイルプリングを行うことで、オイルが口腔内を保湿し、乾燥を防ぐす。
- 細菌の再繁殖を防ぐ: オイルが口腔内に残ることで、細菌の繁殖を抑制する効果が期待できる。
個人の口腔状況に応じたアドバイス
口腔内の状態や使用する歯磨き粉の成分によって、オイルプリングの順番は変わることがある。
例えば、特定の歯磨き粉がオイルと反応して効果を減少させる場合もあるため、自分に合った方法を見つけることが大切。
歯科医に相談することを推奨
どちらの順番が良いか迷った場合は、歯科医に相談することをおすすめする。
歯科医は個々の口腔状況に基づいて、最適な方法を提案してくれるため。
歯を守るためのオイルプリングの時間帯
オイルプリングを行う時間帯は、朝(寝起き)がダントツで良いとされている。
これは朝という時間帯は、寝ている間に毒素が出やすくなっているからだとされている。
また寝ている間は唾液の分泌が減るため、口内で歯垢が増えたり細菌が増えたりするというのも大きい。
でも歯の健康が目的の場合は、寝る前にオイルプリングを行った方がいい。
なぜなら虫歯などは、唾液の分泌が減少する寝ている間に進行するから。
だから寝る前にオイルプリングを行い、歯垢や細菌を口の中から減らすようにした方が効果が高い。
オイルプリングをしても歯磨きは絶対に行う
オイルプリングは、歯磨きの代用にはならない。
だから寝る前にオイルプリングを行った場合は、絶対に後で歯磨きを行う必要がある。
そんな歯磨きを後で行う場合のオイルプリングは、どのように行うのかというと──。
- 水を飲む
○唾液の分泌を促進するため - オイルを大さじ一杯口に入れる
- 15分間クチュクチュする
- ティッシュなどにオイルを吐き出す
- 塩を入れたお湯で口をゆすぐ
○オイルを口から取り除くため - 歯磨きを開始
15分間のクチュクチュが辛い場合
オイルプリングで大変なのが、15分間のクチュクチュ。
15分間のクチュクチュを行えば、表情筋が凄く鍛えられる。
でも最初は辛いので、5分ほどから始めるといい。
このとき5分のクチュクチュが終わったら、10分間はオイルが口についたままにするのがオススメ。
そうすることで、表情筋への効果こそ通常よりも小さいけど、オイルが毒素をかなり吸い出してくれる。
この場合は、以下のような感じで行うことになる。
- 水を飲む
○唾液の分泌を促進するため - オイルを大さじ一杯口に入れる
- 5分間クチュクチュする
- ティッシュなどにオイルを吐き出す
- 10分間そのまま
○口の中にオイルがついたまま - 塩を入れたお湯で口をゆすぐ
○オイルを口から取り除くため - 歯磨きを開始
ココナッツオイルだけじゃない!オイルプリングに使われる油
このオイルプリングを行うとき、最も人気が高いのがココナッツオイルの使用。
なぜココナッツオイルが人気なのかというと、甘い香りがするため続けやすいから。
また効果についても、中鎖脂肪酸が豊富で抗菌特性が高いため、最もオイルプリングに適していると考える人も多い。
でもオイルプリングに使うオイルは、植物油であればなんでもいいとされている。
だからココナッツオイルにこだわる必要はない。
特に使われることの多いオイルは?
オイルプリングに使われることが、最も多いのがココナッツオイル。
このココナッツオイルを含めて、特にオイルプリングに使われることの多いオイルを、上位5つを並べると以下のような感じになる。
- ココナッツオイル
○ヴァージンココナッツオイルが使われる - オリーブオイル
○バージンオリーブオイルが使われる - ごま油
○キュアリングが必要
→キュアリングとは?
→加熱処理
○太白ごま油が使われる - ひまわり油
- 亜麻仁油
オイル選びのポイント
オイルプリングに使用するオイルについては、無精製、無添加、非加熱抽出のオイルが好まれる傾向にある。
これは、体に良い成分が壊れていないから。
しかし、必ずしもこれらのオイルが良いというわけではなく、個人の好みや予算に合わせて選ぶことが重要。
オイルによる刺激やアレルギー反応
オイルの種類によっては、口内への刺激やアレルギー反応が異なる可能性がある。
例えば、ココナッツオイルに対してアレルギーを持っている人は、オリーブオイルやごま油を選ぶことができる。
また、ごま油にはキュアリングが必要な場合がありますが、この加熱処理を行うことでより効果的に使用することができる。
高価なオイルである必要はない
オイルには、色々な価格帯の物がある。
高価な物ほど、オイルプリングで良い効果を発揮すると感じるかもしれない。
でも、そこまでこだわらなくても大丈夫。
特にオイルプリングを始めたばかりの頃は、油にこだわらない方がいい。
そこそこの品質のオイルを使って始めるようにしよう。
オイルプリングも、効果が出るまでに時間がかかるから、高価なオイルを使うと値段と見合っていないと感じて、すぐにヤメル原因になりかねない。
だから高価な油を使うのは、オイルプリングの効果を実感してからにした方がいいと考えられる。
オイルプリングの注意点
オイルを飲み込んでしまう危険性
オイルプリング中にオイルを誤って飲み込んでしまうと、体内に有害な物質が取り込まれる恐れがある。
特に、オイルプリングを行った後のオイルには、口内の細菌や毒素が含まれているため、飲み込まないように注意しよう。
オイルプリング中の注意点
オイルプリングを行う際には、以下の点に注意したい。
- オイルを口に含む量は大さじ一杯程度にする。
- 口の中で15〜20分間クチュクチュと動かす。
- 口内のオイルを吐き出す際は、トイレや洗面台に流さず、ティッシュなどに包んで捨てる。
口内炎や歯周病がある場合の注意点
口内炎や歯周病などの口腔内の問題がある場合、オイルプリングが逆効果になることがある。
症状が悪化する恐れがあるため、事前に歯科医に相談することをおすすめする。
オイルプリングと歯科治療の関係
オイルプリングは歯科治療の代わりにならない
オイルプリングは歯の健康をサポートする方法として有効ですが、歯科治療の代わりにはならない。
虫歯や歯周病などの治療は、必ず専門の歯科医師に相談し、適切な治療を受ける必要がある。
定期的な歯科検診の重要性
オイルプリングを行っている場合でも、定期的な歯科検診は欠かせない。
定期的な検診により、早期に口腔内の問題を発見し、適切な治療を受けることができる。
おわりに
オイルプリングは、口腔ケアの方法の一つとなります。
寝る前に行うことで歯の健康を守ることができるけど、体全体の健康効果を求める場合は起床時に行うことが基本となる。
オイルプリングのメリットとしては、歯の隙間の汚れを取る、口内の細菌を減少させる、表情筋を鍛える、美容効果が期待できるといった点が挙げられる。
しかし、デメリットもある。
たとえば、長時間オイルを口に含むことが負担に感じられる場合があるだろうし、口腔内のバランスを崩す可能性も指摘されている。
また、オイルプリングの効果は科学的に完全に証明されているわけではないので過信するのは避けるようにしよう。