耳栓を使う事で、睡眠の質を高める効果が期待できるのかというとYES。
人間の脳というのは、寝ている間でも音を判別している。
これは目覚まし時計で、目が覚める事から分かる。
ですからエアコンの音、冷蔵庫の音、外を車が通る音など、様々な音が脳に刺激として伝わっているという事になる。
それらの刺激は脳を働かせ、疲れさせてしまう。
このため耳栓を使って外の音を遮断することで、睡眠の質を上げる事が出来る。
耳栓に睡眠の質を上げる効果が!
冒頭でお伝えしたように、耳栓の装着により睡眠の質を高める事が出来る。
これは音による脳への刺激を減らせるというのが大きな理由。
また耳栓をする事で──
- 難聴になる可能性を減らす
- 脳の疲労が原因の精神的な疲れを減らす
- 脳の疲労による思考力や記憶力の低下を減らす
──なども期待できる。
耳栓で睡眠の質を上げる効果が出るのかは個人差が
耳栓をする事で、脳への刺激が減る。
このため睡眠の質を上げる事が期待できるのですが、残念な事に個人差を考慮しなければならない。
騒音が気になって眠れない方がいる一方で、全く音がないと眠れない人がいるように個人差が存在する。
また耳栓を使うと違和感があるので、それを気にして寝付けないという場合もある。
ですから耳栓を使えば、必ずしも睡眠の質を上げられるというわけではない。
質の良い睡眠には条件がある
耳栓をしても質の良い睡眠をとれるかというと、そこには個人差がある。
ですが実験によって睡眠の質が高まる環境というのは、明らかになっているのでそれを参考にしながら耳栓を使うのも良いかもしれない。
- 光は0.3ルクス
- 室温
○冬なら16~19度
○夏なら26度
○湿度は50%前後 - 周囲の音
○40dB以下
上記を参考にするのなら、耳栓については周囲の音が40dB以上の場合に使うと考えると良い。
耳栓の使い方
耳栓には正しい耳への入れ方がある。
この入れ方を間違えると、耳栓を挿入しても音が隙間から漏れてくるなどして耳栓の恩恵にあずかれない。
耳栓の装着方法については、パッケージの裏などに説明書きがあるのが一般的。
装着前に、しっかりと確認をするようにしたい。
耳栓のメンテナンスを忘れずに
耳栓で忘れがちなのがメンテナンス。
このメンテナンス方法は、パッケージなどに書かれていない場合も多い。
フォームタイプの耳栓は長持ちしない。だから使い捨てが推奨されている。でも素材によっては無水エタノールによる消毒で再使用することが可能。
フランジタイプの耳栓。基本的にぬるま湯や石鹸で洗った後、しっかりと乾燥させる事で再利用が可能となる。
水洗いした耳栓はしっかりと乾燥させるのが基本
大半の耳栓は、水洗いした後はしっかりと乾燥させてから使うのが基本。
乾燥させないと、耳の中に湿気が溜まり爛れたり膿が出たり、色々な問題が生じてしまう。
耳栓を使って睡眠?それなら目覚まし時計の音が聞こえるこのタイプを!
耳栓を使って睡眠をとった場合、心配なのが目覚まし時計の音が聞こえないこと。
でも耳栓の中には、目覚まし時計の音が聞こえるタイプがある。
その耳栓は、シリコン粘土タイプの耳栓。
シリコン粘土タイプの耳栓について
シリコン粘土タイプの耳栓は、スポンジタイプの耳栓よりも遮音性が低い。
このため目覚まし時計の音を聞くことが可能。
また耳穴につめないため、傷まないという特徴があるので、耳栓を使うと痛いと感じる方は試してみてもいいかも。
耳栓の睡眠への悪影響
個人差はあるけど耳栓は、睡眠の質を高めるのにも効果を発揮する場合が多い。
ただし耳栓の種類によっては、長時間の使用に向いていない物も。
素材、硬さ、通気性等の問題もあるし、そもそも睡眠時の使用を禁止している物もある。
だから睡眠時に耳栓を使う場合は、ふさわしい耳栓選びを行う事が大切だと言える。
そんな睡眠時に良いとされているのが、先に述べたシリコン粘土タイプの耳栓。
耳栓の悪影響
耳栓は、清潔に保つのが基本。
清潔でない耳栓を睡眠時に使うと、翌朝になって耳から膿がでてきたりすることもある。
- 耳栓をつけると湿気が溜まる
○雑菌が繁殖しやすい
○耳の中を乾燥させてから装着
→お風呂上がりにすぐ使うのは避ける - 耳栓は清潔な状態で使う
○一回使ったら洗う。
○洗ったら乾かす - 遮音性の高い耳栓に注意
○必要な音も遮る
→目覚ましの音など
耳栓の選び方
睡眠用の耳栓として、多くの方がススメテいるのがシリコン粘土タイプの耳栓。
目覚まし時計の音が聞こえるし、耳もいたくないという特徴もある。
でも耳栓の選び方というのは色々とあるから、それらを参考に耳栓を選んでみるのも良いかも。
耳栓の選び方1:気になる音に合わせる
耳栓の効果を100%発揮させたいのなら、耳栓の特徴を把握する必要がある。
音には高い低いなどの音域がある。
耳栓には高音域に強い物もあれば、低音域に強い物もある。
でも全ての音域をカバーできる物はない。
この事を考えると、夜寝るときにどの種類の音が邪魔をしているのかに合わせて、耳栓を選ぶという手段も有効だと言える。
- 男女のいびきや声:150Hz~500Hz
○低音に強い耳栓が向いている - 子供や幼児の金切り声:1000Hz
○が向いている
○中音域に強い耳栓が向いている
耳栓の選び方2:NRR(ノイズ・リダクション・レーティング)
NRRは、どれだけの音をカットできるかという値。
大きい数値であるほど、防音効果が高いということになる。
NRRが高ければ良いとは限らない
耳栓の性能はNRRで判別できる。
でもNRRが高くても、着け心地の悪い耳栓がある。
また必要以上に音がカットされると、警報音なども気付けなくなってしまう。
こういった理由から、必ずしもNRRが高ければいいとは言えない。
耳栓の選び方3:フィット感で選ぶ
耳栓が自分の耳にフィットしない場合、音漏れなどが生じる可能性がある。
また着け心地が悪くて、それがストレスになることも。
だから耳栓のフィット感はとても大切。
でも実際に装着しない限りフィット感は分からないから、購入してから使い続けるかどうかを決めるときの判断基準だといえる。
耳栓の選び方4:用途に合わせて選ぶ
耳栓には特定の機能を特化させた物が存在する。
例えば──
- 飛行機用耳栓は、急激な気圧変化が原因の耳鳴りを防ぐ。
- 水泳用耳栓は、水が耳の中に入ってくるのを防ぐ。
- 工事現場用耳栓は、大きな音から耳を保護する。
──これら以外にも、様々な機能特化型の耳栓が存在する。
耳栓は種類ごとに効果が違う!だから使い分けを
耳栓には色々な種類がある。
だから目的にあった物を選ぶようにしたい。
この記事では、種類別に耳栓の特徴をお伝えする。
大雑把な使い分け
耳栓の種類ごとの大雑把な使い分けは、以下のような感じになる。
- スポンジタイプ
○大きな音を防ぎたいとき向け - シリコンタイプ
○夜、寝るとき向け - フランジタイプ
○仮眠を取るとき向け
スポンジタイプの特徴
スポンジタイプは、耳栓の中でも特に遮音性が高い。
柔らかいスポンジで作られており、円筒や円錐の形をしている。
一つあたりの価格が安い一方、基本的に使い捨てとなっている。
- 長所
○長時間の使用が前提
→睡眠や勉強での違和感が少ない
○遮音性が高い
→耳の中で膨らんでフィットするので - 欠点
○遮音性が高すぎる
→目覚まし時計の音が聞こえにくい
○基本的に使い捨て
○入浴後の汗でも劣化しやすい
○濡れたままの使用は危険
→細菌やカビが発生して病気の原因になる
フランジタイプの特徴
フランジタイプの耳栓は、シリコン素材だから洗って何度も使える。
見た目は複数のヒレが層のようになっている感じ。
- 長所
○水洗いをすれば何度も使える
○出っ張った掴む場所があるので耳から出しやすい
○気圧の変化に強い物が多い
→飛行機などで気圧の変化が気になる人向けの者も
○洗った後の乾燥が早い
→洗ってもすぐに使える - 欠点
○少し硬いので挿入辞に違和感を覚えやすい
→睡眠の質を下げる可能性がある
○長時間の使用で痛みを感じやすい
○外れやすい
シリコン粘土タイプの特徴
シリコン粘土タイプの耳栓は、シリコンで作られた粘度みたいな感じの耳栓。
耳の穴に詰めるのではなく、耳の穴の表面を覆う形で使うのが特徴。
睡眠の質を上げるのなら、このシリコン粘土タイプの耳栓がオススメ。
- 長所
○形を自由に変えられる
→あらゆる耳にフィットする
○防水性が高い
→マリンスポーツなどでも使われている
○耳からはみ出ない
→横向きで寝られる
○耳の中に入れなくていい
→耳の中を傷める心配がない
→雑菌の繁殖などの心配が少ない
○遮音性能はNRR22程度
→目覚ましの音などが聞こえる
○長時間の使用も可能
○洗う事で繰り返し使える - 欠点
○遮音性能が低い
○正しく装着しないと外れやすい
デジタルタイプの特徴
デジタルタイプは、最近登場した耳栓。
名前の通り音をデジタル処理して、不必要な騒音だけを排除して人の声や着信音などは聞こえるようにしてある。
音楽プレーヤーのような見た目なので、かさばるという欠点があるけど優秀ではある。
- 長所
○排除するのは不必要な音だけ - 欠点
○コードや本体が邪魔
○値段が高価
その他の睡眠アイテム
耳栓以外にも、睡眠の質を高められるアイテムが存在する。
その代表例がアイマスク。
目から入ってくる刺激を遮断することで、睡眠の質をよくできる。
ただし、耳栓と一緒に併用すると情報を遮断し過ぎて、逆にストレスを感じてしまう事もある。
このように複数の睡眠アイテムの同時使用は、逆効果になることもあるので注意をしたい。
他の睡眠アイテムの変わり種
耳栓以外の睡眠アイテムとしては、小さなLEDランプの充電器などの変わり種もある。
暗い部屋でのランプというのは、意外と目に付く。
そのため刺激となって睡眠の質を下げる可能性があるため、小さなLEDランプの充電器も睡眠グッズの一つに数えられる。
またランプつながりで言えば、天井の豆電気にも人の睡眠を妨げない明るさの者が売られている。
終わりに
耳栓を使う事で睡眠の質を上げられる場合が多い。
ですが多くの場合は、しばらく耳栓を使わなければ効果を実感できない。
このため耳栓の効果を実感できるまで、慣れるために多少の時間を掛けて練習をする覚悟が必要だと言える。
練習と言っても、寝る前にしばらく装着して、寝られないようならその日はストレスを感じないうちに外す。このようなことを繰り返すだけど。