お 焚き 上げとは、神社や寺院で行われる。

 

粗末に扱うことができない品物や故人が生前に大切にしていた遺品などを、神仏に感謝や供養の気持ちを込めて火で焚いて手放す儀式のこと。

 

お焚き上げを行う時期は神社や寺院によって異なるけど、正月三が日や小正月が一般的である。

 

この記事では、お 焚き 上げの意味や由来、行う時期や方法、料金や注意点などについて詳しく解説させて頂く。

 

また、お 焚き 上げのメリットや効果、お 焚き 上げできる品物の種類や選び方、お 焚き 上げできる場所や方法の地域や宗派ごとの違いや特徴なども紹介する。

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お 焚き 上げとは

「お 焚き 上げ」とは、粗末に扱うことができない品物や故人が生前に大切にしていた遺品などを、神社や寺院で供養して頂いた後に焼却して処分する宗教儀式である。

 

この際に焼却される品は、神聖な炎によって浄火され天に還っていくと考えられている。

 

お 焚き 上げの由来

お 焚き 上げの由来は、平安時代に遡る。

 

当時、宮中では以下のような火祭りが行われていた。

 

 

  • 庭燎(にわび)
     〇神事の際に場の浄化や神を招く意味を込めて焚かれた特別なかがり火
  • 左義長(さぎちょう)
     〇国家安泰を願って行われた火祭り
  • 柴燈護摩供(だいさいとうごまく)
     〇天下泰平、五穀豊穣、家内安全などを願う仏教行事
     〇真言宗を開いた空海の孫弟子に当たる聖宝理源大師が初めて行った護摩法要

 

これらの宮中の神事や宗教行事が、正月に歳神様を迎えた札などを焚くどんど焼きや、魂が宿ったものを供養するお 焚き 上げに繋がっていると考えられている。

 

宗教ごとの解釈の違い

お 焚き 上げの解釈は、神道と仏教で異なる。

 

神道では、「火の神の力を借りて天界へ還す儀式」と考えられている。

 

仏教では、「物に宿った魂を天に送って供養する儀式」「思い出の品を焚き上げて故人に返す儀式」と考えられている。

 

教義に若干の違いはあるが、「魂が宿っているものを宗教儀式にのっとり供養して炎と共に処分する」という点においては、どちらの宗教も同じ考えである。

 

お 焚き 上げを行う時期

お 焚き 上げを行う時期は、神社や寺院によって異なるが、正月三が日や小正月が一般的である。

 

以下に、お 焚き 上げを行う時期の例を挙げる。

 

  • 正月三が日(1月1日~1月3日)
     〇神社や寺院で前の年のお守りやお札を納めてお 焚き 上げをしてもらう
  • 小正月(1月15日前後)
     〇どんど焼きと呼ばれる行事で、正月飾りやしめ縄などを焚く
  • 四十九日(故人の死後49日目)
     〇仮位牌や遺品などをお 焚き 上げして故人の魂を天に還す
  • 一周忌(故人の死後1年目)
     〇遺品整理や終活において心残りなく品物を手放すためにお 焚き 上げをする
  • 三周忌(故人の死後3年目)
     〇故人との区切りをつけるためにお 焚き 上げをする

 

ただし、これらはあくまで目安であり、お 焚き 上げしたい品物があれば、いつでも神社や寺院に持ち込むことができる。

 

また、神社や寺院によっては、特定の日にまとめてお 焚き 上げを行う場合もあるので、事前に確認することが望ましい。

 

お 焚き 上げの方法

お 焚き 上げの方法は、以下のような流れで行われる。

 

  1. お 焚き 上げしたい品物を用意する
  2. 神社や寺院に持ち込む
  3. 受付で料金を支払う
  4. 品物を納め所に置く
  5. 御祈祷や読経などの儀式に参加する
  6. 品物が火で焚かれるのを見守る

 

ただし、神社や寺院によっては細かい手順が異なる場合もある。

 

また、神社や寺院に持ち込めない場合や、自宅で行いたい場合は、以下のような方法もある。

 

  • 霊園や専門の業者に依頼する
  • 自宅で塩で清めてから捨てる
  • 自宅で燃やす(※火災や公害の危険があるため、法律や自治体の規制に従って行う必要がある)

 

お 焚き 上げできる場所

お 焚き 上げできる場所は、主に神社や寺院である。

 

しかし、地域や宗派によっては、以下のような違いや特徴がある。

 

 

神社では、神道の考え方に基づいてお 焚き 上げを行う。神社では、お 焚き 上げを「庭燎(にわび)」と呼ぶ。

 

 

  • 寺院では、仏教の考え方に基づいてお 焚き 上げを行う
    寺院では、お 焚き 上げを「柴燈護摩供(だいさいとうごまく)」と呼ぶ
  • 霊園では、故人の遺骨や遺灰を納める場所として利用される
    一部でお 焚き 上げも行ってくれるところがある
    霊園では、お 焚き 上げを「火葬式」と呼ぶ
  • 専門の業者では、自宅で行えない大型の品物や多量の品物を引き取ってくれる
    一部ではお 焚き 上げを代行してくれる
    専門の業者では、お 焚き 上げを「供養処分」と呼ぶ

 

お 焚き 上げできる品物の種類や選び方

お 焚き 上げできる品物は、以下のようなものがある。

 

 

  • お札やお守り
  • 仏壇や神棚
  • 仏具や仏像
  • 遺品や愛用品
  • 千羽鶴やダルマ
  • 写真や日記
  • 毛皮や革製品

 

ただし、以下のようなものはお 焚き 上げできない。

 

 

  • プラスチック製品
  • 鉄製品
  • ガラス製品
  • 電化製品

 

これらは火で燃えにくかったり、有害物質を発生させたりするためである。

 

また、金属製品は金属リサイクルに出すことができる。

 

お 焚き 上げする品物を選ぶときは、以下のようなポイントに注意しよう。

 

  • 品物に名前や住所などの個人情報が書かれている場合は消しておく
  • 品物を持ち込む際は袋などに入れておく
  • 品物を納め所に置く際は他の品物と重ねないようにする

 

お 焚き 上げの料金

お 焚き 上げの料金は、神社や寺院によって異なるが、一般的には以下のような相場がある。

 

  • お札やお守り:300円~1,000円
  • 仏具や仏像:1,000円~5,000円
  • 仏壇や神棚:5,000円~10,000円
  • 遺品や愛用品:10,000円~20,000円

 

ただし、これらはあくまで目安であり、神社や寺院によっては無料で行ってくれたり、高額になったりする場合もある。

 

また、霊園や専門の業者に依頼する場合は、別途送料や手数料がかかる場合もある。

 

そのため、事前に確認することが重要である。

 

お 焚き 上げの料金を節約する方法

お 焚き 上げの料金を節約する方法は、以下のようなものがある。

 

  • 近くの神社や寺院に持ち込む
     〇送料や交通費を節約できる
  • 少量の品物をまとめて持ち込む
     〇一度に済ませることで手数料を節約できる
  • 無料で行ってくれる神社や寺院を探す
     〇インターネットや電話で調べる
  • 自宅で塩で清めてから捨てる
     〇お焚き上げの代わりになるとされる

 

お 焚き 上げの注意点

お 焚き 上げを行う際には、以下のような注意点がある。

 

  • 事前に確認する
    受け付けていない神社や寺院もある
    受け付ける品物や時期が限られている場合もある
  • お焚き上げを行う品物は、敬意を持って扱う
    故人や神仏の思いが宿っていると考えられている
  • 名前や住所などの個人情報が書かれていないか確認
    書かれている場合は消しておくこと。
  • お焚き上げを行う品物は、袋などに入れて持ち込む
    納め所に置く際は他の品物と重ねないようにする
  • お焚き上げの儀式に参加する際は、清潔な服装で臨む
  • 神社や寺院の作法に従って礼儀正しく振る舞う
  • 自宅で燃やす場合は、法律や自治体の規制に従って行う
    火災や公害の危険があるため、注意深く行う

 

お焚き上げをしたいと考えるタイミング

お焚き上げをしたいと考えるタイミングは、以下のような場合があります。

 

  • 故人の遺品を供養したいとき
  • 節目となるタイミング
     〇目標を達成した時
     〇遺品整理が終わった時
     〇新しい年を迎えた時など
  • 特に行われることが多いのは、四十九日法要の後
  • 神社や寺院で授与されたお札やお守りを処分したいとき
     〇お札やお守りは、1年間で効力が切れると考えられている
     〇処分するタイミングは、1年間経った時や買い替える時が多い
  • 思い出の品を処分したいとき
     〇大切に使ってきた道具や保管してきた物
     〇物には気持ちや魂が宿ると考えられている
     〇捨てる場合よりも、感謝を込めて手放すことができる
  • 引っ越しなどで持ち物を整理するとき
  • 悪い縁を切りたいとき
     〇火は浄化する力があると考えられている
  • 嫌な事が起きた時
     〇関連している書類や品物をお 焚き上げする
      →悪い縁を切り良い縁が増えていくと考えられている
  • 動物に関する製品を供養したいとき
     〇毛皮のコートや本革の小物など
     〇動物たちの痛みや苦しみを慰めて供養できるとされている

 

どんど焼きとお焚き上げの違い

お焚き上げと似た儀式に、どんど焼きがある。

 

どちらも物を燃やすという共通点があるけど、行う目的に大きな違いがあるので注意をしたい。

 

目的の違いを簡単に言ってしまうと、、お焚き上げは浄化が目的、どんど焼きの浄化は歳神様のために行う手段。

 

だから燃やす物にも違いがある。

 

どんど焼きを行う目的

 

  • どんど焼きを行う目的
     〇正月に来てくださった年神様を見送ること
  • 年神様は、正月に各家庭にやってくる神様
  • 一年間その家に幸せをもたらす神様
  • 年神様は、門松や鏡餅などの正月飾りに宿っている
  • どんど焼きでは
     〇正月飾りや昨年使ったお守りや破魔矢などを燃やす
     〇このことで年神様を浄化の炎と共に空へ見送る 
  • どんど焼きを行うことは
     〇新しい年の無病息災・五穀豊穣・家内安全などを祈願すること 

 

お焚き上げを行う目的

 

  • お焚き上げを行う目的
     〇古くなった神札やお守りなどを供養すること
  • 神札やお守りは、神社や寺院から授かったもの
     〇一年間その家や人を守ってくれたものである
  • お焚き上げでは、神札やお守りなどを燃やす
     〇神仏や故人に対する感謝や敬意の気持ちを表すことになる
  • 火で穢れを清めるという意味もある
  • 仏壇や人形などの遺品整理のために行う場合もある

 

どんど焼きとお焚き上げの目的の違い

 

  • どんど焼きは、年神様を見送る火祭りの行事である
    お焚き上げは、神仏や故人を供養する儀式である
  • どんど焼きは、正月飾りや昨年使ったお守りなどを燃やす
    お焚き上げは、古くなった神札やお守りなどを燃やす
  • どんど焼きは、無病息災や五穀豊穣などを祈願する
    お焚き上げは、感謝や敬意の気持ちを表現する

 

以上が、どんど焼きとお焚き上げを行う目的の違いについての記事。

 

火を使った儀式は、日本の伝統文化として大切にされてきた。

 

どんど焼きとお焚き上げは、それぞれの目的や意味を理解して、適切に行うことが大切である。

 

人形の供養とお焚き上げの違い

人形などをお寺で燃やして供養してもらうというの話を聞いたことのある方も多いと思う。

 

これは、一般的には人形供養と呼ばれることが多い儀式。

 

人形供養とは、人形に宿った魂を浄化し、感謝の気持ちを込めてお別れするために行われる。

 

人形供養は、お焚き上げと同じく火で燃やすことが多いけど、違いは以下のようになる。

 

  • お焚き上げは、神仏や故人に関わるものや、思いがこもった物などが対象
    人形供養は、人形やぬいぐるみなどを対象とする
  • お焚き上げは、火の力で浄化するという意味がある
    人形供養は、人形に宿った魂を極楽浄土に導くという意味がある
  • お焚き上げは、遺品整理後や節目ごとに行うことが多い
    人形供養は、古くなったり壊れたりしたときに行うことが多い
  • お焚き上げは、寺院や神社で行われる
    人形供養は、葬儀社や業者なども行っている

 

まとめ

お 焚き 上げとは、神社や寺院で行われる、粗末に扱うことができない品物や故人が生前に大切にしていた遺品などを、神仏に感謝や供養の気持ちを込めて火で焚いて手放す儀式。

 

お 焚き 上げを行う時期は神社や寺院によって異なるが、正月三が日や小正月が一般的。

 

お 焚き 上げの方法は、神社や寺院に持ち込んだり、霊園や専門の業者に依頼したりする。

 

お 焚き 上げの料金は、品物の種類や量によって異なるが、一般的には300円~20,000円程度。

 

お 焚き 上げを行う際には、敬意を持って扱ったり、個人情報を消したりするなどが必要なので注意をしよう。

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