イタリアンやフレンチでは当たり前な、食前酒と食後酒。
何を飲むかは、お酒の知識とお店のお酒の状況を一番よく知るソムリエと相談するのが一番よいのは言うまでもない。
でも知識として、どのようなお酒がオススメなのか知っておけば大人として少しカッコイイ。
とはいえ、お酒には好みがある。
だから一般的には、どのようなお酒が食前酒や食後酒として好かれているのかを、今回はお伝えさせて頂く。
食前酒と食後酒について
食前酒や食後酒は、イタリアンやフレンチで有名。
まず食前酒については、これからする食事のために食欲を刺激したり喉を潤せるお酒を飲む人が多い。
次に食後酒については、食事のシメとして強いお酒やデザート代わりになるお酒を好んで口にする方が多い。
なお、イタリアンとフレンチとでは飲むお酒の傾向に少し違いがあるので、この記事ではそれぞれの料理で好まれているお酒についてお伝えしていく。
食前酒と食後酒の違い
食前酒は、食事の準備として飲む方が多い。
だから喉の渇きを潤したりムードを作ることが目的の1つ。
でも、それ以上に重要なのがアルコールで食欲を刺激すること。
特に食前酒としてシャンパンが飲まれるのは、発泡酒としての炭酸による食欲を刺激する効果があるうえに、味わいがすっきりしていてこれから食べる料理の味を邪魔しないため。
よく飲まれる食前酒は?
食前酒はシャンパン、スパークリングワインを飲む方が多い。
これは炭酸でのどを潤して、食欲を刺激するのが目的。
いわば食前酒を口にすることは、食事の準備運動のような意味があるともいえる。
なおイタリアンであればスプマンテ。フレンチではシャンパンを飲む方が多い。
食前酒のカクテル
食前酒としてカクテルを飲む方も多い。
特に人気なのは、白ワインベースのカクテル。
具体的にはシャンパンがベースのミモザや、カシスリキュールを使ったキールなど。
炭酸系のカクテルも人気
食前酒としての人気が高いシャンパン。
なぜ人気なのかというと、発泡性という点が大きい。
食前酒としてカクテルを飲む場合も、ソーダ系は人気が高い。
ジントニック、カンパリソーダなんかが好まれる。
よく飲まれる食後酒は?
食後酒は、お腹に収める余裕があればオーダーするという形の方が多い。
だからお腹がいっぱいの場合は省いても大丈夫。
この食後酒は、アルコールが強めのお酒を飲むことで胃の働きを活発にして、消化を促す目的で飲まれてきた。
また食事の余韻を楽しむという目的もある。
アルコールが強めなので、ゆっくりと飲むのがポイント。
食後主として好まれるお酒
どんなお酒が飲まれるのかというと、強いお酒(蒸留酒)をストレートで……という方が多い。
これは食後酒を飲むタイミングだとお腹に物が入っているので、胃を痛める可能性が低いことが理由。
他にも消化を助けるために薬草酒を選ぶ人もいれば、デザート代わりに甘いお酒やフルーツの香りのあるお酒を選ぶ人なんかも多い。
もう少し詳しいお酒の種類
食後酒として蒸留酒を飲む場合、イタリアンではグラッパ、フレンチではマールを飲む方が多い。
薬草酒を飲む場合は、イタリアンではアマーロ、フレンチではシャルトリューズ。
デザート代わりに飲む場合は、イタリアンではリモンチェッロやヴィンサント、フレンチではポルトガル産のポートワインという方が多い。
日本では?
日本では、甘いお酒が食後主として好まれている。
ブドウから作られたコニャック、リンゴから作られたカルヴァドス。
糖度を上げたワインであるデザートワインも人気が高い。
おわりに
食前酒や食後酒について今回はお伝えした。
お酒を上手に組み合わせると、料理はよりおいしく感じるもの。
ただ料理ごとに相性がある点が、食前酒や食後酒選びの大変なところ。
下手をすればセンスがないと周りに思われかねない。
だからお酒選びに自信が持てない場合は、ソムリエに丸投げすることも考えよう。