シンキングボールは、瞑想で集中力を高める、心をヒーリングするなどの場面で注目されているアイテム。
元々は、ネパール仏教やチベット密教の法具でドニパトロとも呼ばれていた。
でも近年は、先に述べたようなヒーリングアイテムという形で使われることが多い。
今回は、そんなシンキングボールとは何かについて効果を中心にお伝えする。
シンギングボウルの効果は倍音成分から
シンギングボウル効果の瞑想補助やヒーリング効果は、倍音によるところが大きい。
倍音というのは、基本となる音の周波数の倍の周波数を持つ音のこと。
上手に倍音を活用すれば、体内のバランス調整、弱った部分の活性化、悪いエネルギーの浄化などを行えるとされている。
そんな倍音の効果を一まとめに言うのなら、調和という言葉がふさわしいかもしれない。
チャクラ、オーラ、肉体、精神、人の心身あらゆる面を調和させる効果を期待できる。
倍音は細胞を揺さぶる
人間の体は、70パーセントが水分だというのは有名な話。
シンギングボウルの倍音は、体内の水分に共鳴する。
そして水分への共鳴は細胞に影響を与えて、滞っていた気に動きを与える。
もしも気の滞りが続くと、心身が疲れやすくなるなどマイナスの影響が出るとされている。
倍音のヒーリングへの取入れの歴史は短い
倍音がヒーリングやセラピーに取り入られるようになったのは、過去30年ほどの歴史しかない。
欧米を中心に利用されるようになり、ヒーリングのみならず瞑想にも応用されるようになった。
この歴史の短さを考えると、これから様々な応用の方法が発見されると予想される。
シンギングボウルの使い方と効果
シンギングボウルは、宗教的な使い方以外では瞑想やヒーリングに使うことがほとんど。
ここでは、そのような使い方を自分に対して行う場合についてお伝えする。
シンギングボウルの音の出し方
シンギングボウルの音の出し方は、大きく分けて2種類ある。
それは叩くと叩いた後でこする。
どちらも倍音を出すのに少しテクニックが必要になるから、多少の訓練は覚悟した方がいい。
”叩いた後でこする”と倍音によって以下のような珍しい現象が生じる。
シンギングボウルと瞑想
シンギングボウルを瞑想に使う場合は、音を鳴らしてそれを聞くというのが一般的。
でも一歩上を目指すのなら、シンギングボウルに音を出させたらハミングをするという方法をとりたい。
シンギングボウルの音が体外を、ハミングが体内を浄化されて深い瞑想状態に入りやすくなる。
そのときハミングする言葉は、チャクラに呼応した音であるイ・エ・ア・オ・ウ。もしくは真言宗のキャ・カ・ラ・バ・ア。
これらの音は、身体のチャクラに対応しているとされているので瞑想で声を出すのなら、これらの言葉をオススメスする。
シンギングボウルの使い方
シンギングボウルの基本的な使い方は、まず手のひらや布の上に置く。そしてボウルの周りを心棒で軽く撫でるという方法。
うまく音を響かせることが出来れば、倍音によって深いリラックス効果を得られる。
使い方1
シンギングボウルのヒーリング効果やリラックス効果は、アナタの気持ちを落ち着けることで高まる。
そのためには、まず清浄で静かな部屋を用意することが大切。
部屋を用意出来たら開始。
- 深呼吸を数回行う
○気持ちを落ち着ける - シンギングボールを手のひらに置く
○大きいシンギングボールなら床の上 - 心棒で軽く打つ
- シンギングボウルの音に集中する
- シンギングボウルの外側の縁を心棒で撫でる
○しばらく撫でていると倍音が聞こえる
上記が少し詳しい説明。
余裕が出てきたら、心棒を廻すときの速度や押し付ける力を変えていくと、色々な音を楽しめる。
体を癒す使い方
この方法は、身体の特定の部分を癒す方法。
背中とかの場合は、誰かの助けが必要となる。
- 寝る
○仰向けでもうつ伏せでもいい - 癒したい部分にシンギングボールを乗せる
- シンギングボールを心棒で叩く
アクセサリーなどを浄化する使い方
シンギングボールに、パワーストーンなどを入れる。
そして音を鳴らす。
これだけでパワーストーンは浄化できる。
ただしヒビが入っているなど、衝撃に弱い石には使えない方法なので注意が必要。
シンギングボールとクリスタルシンギングボウルの違いは?
シンギングボールは金属製。
クリスタルシンギングボウルはクリスタル製。
これら素材の違いは、名前を見ただけで察する方も多いと思う。
もう少し詳しく言えば、通常のシンギングボールの方が初心者向けだとされている点が違いだと言える。
なぜ通常のシンギングボールが初心者向けなのか?
クリスタルシンギングボウルは壊れやすいため、通常のシンギングボールが初心者向けだとされている。
通常のシンギングボールは、金属製だけありわりと丈夫。
もちろん叩いた時の音が狂うほどの衝撃を与えたり、錆びさせたりするのは論外だけど……。
でも多少の無茶が効くのが、通常のシンギングボールだといえる。
一方でクリスタルシンギングボウルは、些細なことで欠けたりすることも多い。
でも癒し効果はクリスタルシンギングボウルの方が高いとされているため、ヒーリングに使うプロの場合はコチラを活用する人が多い。
見た目もクリスタルシンギングボウルの方が神秘的だけど、使い慣れていないうちは通常のシンギングボールをお勧めする。
と、いうか……
このクリスタルシンギングボウルは、水晶加工業界で作られたか?ガラス加工業界で作られたか? この辺りで品質が大きく変わってくる。
判断が難しいので、クリスタルシンギングボウルは避けた方が無難かな~というのが個人的な意見。
ガラス製の方は、ヒーリングに不向きという意見が多い。
だからヒーリング目的での購入は避けた方がいい。
でも水晶加工業界で作られた方が良いのかというと──こちらにも問題が。
水晶加工業界で作られた場合
水晶加工業界で作られた場合、水晶がどれだけ含まれているかがポイント。
花崗岩など水晶以外の素材が多い場合は、癒し効果がかなり低くなるとされている。
この辺りを考えると、よほどの目利き(音で判別できるレベル)でないのなら水晶加工業界のも避けた方がいいかも。
そういった理由から、これからシンギングボウルに挑戦するという場合は金属製をお勧めしたい。
シンギングボウルの豆知識
シンギングボウルは、シンギング(歌う)と ボウル(鉢”はち”)を組み合わせた言葉。
側面を棒で撫でることで僧侶が唱えているマントラのような音を出す。
このため歌う鉢という意味で、シンギングボウルと呼ばれるようになった。
他にもドニパトロやチベタンボウルとも呼ばれている。
シンギングボウルの歴史
シンギングボウルは、5世紀以前から密教の儀式においてラマ僧によって仏具として使われてきた。
だいたい3000年の歴史はあると考えられている。
また音を使った癒す道具としては、最も古い歴史があるともされている。
シンギングボウルの素材
シンギングボウルで使われる金属は7種類。
それらの金属は、7種類の惑星を象徴しているとされている。
- 太陽(金)
- 月(銀)
- 火星(鉄)
- 水星(水銀)
- 木星(スズ)
- 金星(銅)
- 土星(鉛)
さらに各金属は、人間の体に存在するとされるチャクラにも対応しているとか。
その特徴を活かして、チャクラを活性化させるため、シンギングボウルを素材で選んで使うことも多い。
終わりに
今回は、シンギングボールとは何か基本的な部分をお伝えした。
ネットで検索する方の多くは、宗教的な意味合いではなくヒーリングなどのアイテムとしてのシンギングボールについて調べているのではと思う。
シンギングボールをヒーリングに使う場合、倍音を出せるかがカギとなる。
この倍音を出すには、多少の訓練は必要となる。
またわりと丈夫だとは言え、シンギングボールは音が狂わないように慎重に扱う必要もある。
こういった点を考えると、CDでもいいんじゃね?と思ってしまうのは私が捻くれているが故か……。
ただCDで聞く場合にしても、スピーカーにこだわる必要がある。
倍音をしっかりと出せるスピーカーでなければ、ヒーリング効果は大きく減退してしまう。
それと動画なんかでシンギングボールの音が公開されているけど、アレはシステム上の問題で音がかなり削られている。
だから動画で公開されているシンギングボールの音に、ヒーリング効果を求めない方がいい。
こういった点を考えると、質の良いスピーカーなどをお持ちの場合はCDを選んでもいいと思う。
でも本格的にやってみたいとか、質の良いスピーカーがないという場合は、シンギングボールの購入を検討しても良いかもしれない。
もちろんシンギングボウルの扱いに慣れていなうちは、金属の方を選んだ方がいい。
良い品を判断するのが難しいし、割れて後悔する可能性も高いから……。
とりあえずシンギングボウルをこれから扱いたいという場合は、通常の金属製の方を選ぶようにするという点を覚えておけば問題はないと思う。