鏡は、時間の経過とともに酸化や腐敗が進んでいく。
もしも鏡の縁に、黒いシミのような物が現れたら鏡が劣化している証拠。
この鏡の劣化を完全に防ぐことは難しいけど、定期的に鏡の掃除をすることで劣化を遅らせることが可能。
鏡の掃除は、以下への対処が基本となる。
- ホコリ
- 手垢や皮脂
- 化粧品
- 整髪料
- 水垢
これらの汚れは、違う道具を使って取り除いていくことになる。
だからこれから鏡をキレイにするのであれば、対象となる鏡の汚れに合わった道具は何かを知っておく必要がある。
今回は、そんな鏡掃除の仕方についてお伝えする。
鏡掃除の仕方
鏡掃除は、汚れの種類によって使う道具を変える必要がある。
ホコリを払うだけであれば、布なんかを使って軽く払うだけでもいい。
鏡の掃除で問題となるのは、こびりついた汚れ。
こびりついた汚れの場合は、、重曹やクエン酸で落とせることが多い。
もしもクエン酸スプレーや重曹水やスプレーを作るのが面倒という場合は、最初からスプレーにされたものを売っているのでそれを使うのも良い。
重曹とクエン酸の使い分け
重曹とクエン酸は、使い分ける必要がある。
メイク用鏡、玄関の鏡、室内の鏡、クローゼットの鏡、姿見鏡などは重曹が向いている。
これらの汚れは酸性であることが多いため、アルカリ性の重曹を使って落とせるため。
一方でお風呂場の場合は、クエン酸と重曹を併用する必要がある。
これはお風呂場の鏡には酸性の石鹸汚れと、アルカリ性の水垢の2種類を落とさないといけないから。
重曹はアルカリ性でクエン酸は酸性だから、両方を使って石鹸汚れと石鹸汚れとを落とすことになる。
もちろん落とすのが水垢だけの場合は、酸性のクエン酸だけの使用でOK。
重曹もクエン酸もまずはホコリ汚れを取ることから
重曹を使う場合もクエン酸を使う場合も、まずは鏡掃除はホコリをとることから始まる。
なぜならホコリが水を吸うと鏡にこびりついたり、面倒なことになるから。
- 優しくホコリを払う
- 水拭きをする
○柔らかい布で優しく拭く
→鏡は意外と傷つきやすいから優しく - 乾いた布で乾拭き(からぶき)をする
鏡掃除を重曹で
重曹は、油汚れや化粧品による汚れなんかに効く。
油汚れや化粧品による汚れは酸性だから、アルカリ性の重曹が中和して落としやすくしてくれる。
だから手垢などのつきやすい、メイク用鏡、玄関の鏡、室内の鏡、クローゼットの鏡、姿見鏡などには重曹を使うようにしよう。
重曹は重曹水にして使う
重曹は、水に溶かして重曹水にしてから使う。
小さじ1杯の重曹を水100mlに溶かすだけで、重曹水は作れる。
重曹水の鏡掃除の時の使い方
重曹水の使い方は、キッチンペーパーなどに含めてから鏡を拭くのが基本。
まずは鏡についたホコリをとる。
次に重曹水で拭いて汚れが落ちたら、乾拭きを必ず行うようにしたい。
鏡掃除を重曹水で行う場合の注意点
鏡掃除に重曹水を使う場合、汚れを落とした後は乾拭きをすることが大切になる。
なぜなら乾拭きをしないと重曹水の跡が残ってしまい、掃除をした意味が無くなってしまうから。
だから重曹水で汚れを落とすことと乾拭きは、必ずワンセットで考えるようにしよう。
重曹でより強力な汚れ落としを期待するのなら
重曹を使っても、鏡の汚れが落ちない!
このような場合は、以下の要領でパックをすると良い。
- 重曹水
〇スプレーボトルに入れる - キッチンペーパー
- サランラップ
重曹水パックをする準備が出来たら、以下の手順で行うようにしよう。
- ホコリをとる
- 鏡全体に重曹水をタップリとつける
- 上からキッチンペーパーを貼る
- キッチンペーパーの上に重曹水をスプレーする
○キッチンペーパー全体が重曹水で濡れるように - キッチンペーパーの上にサランラップを貼る
○乾燥させないため - パックしたまま1時間ほど放置する
- 1時間経ったらパックを外す
○サランラップとキッチンペーパーを外す
○1時間以上そのまま放置してもいい - 鏡を磨く
○サランラップを丸けてそれで磨いてもOK - 水拭きをして重曹を完全に取り去る
- 乾拭きをする
水回りにある鏡の掃除はクエン酸と重曹で
お風呂場などにある鏡の掃除は、クエン酸と重曹を併用することがオススメ。
クエン酸は酸性だから、アルカリ性の汚れである水垢を落とすのに役立つ。
重曹はアルカリ性だから、酸性の汚れである石鹸汚れを落とすのに役立つ。
このため片方で鏡を掃除した後で、もう片方を使って掃除をするという形になる。
クエン酸を使うときの注意点
クエン酸は酸性。
酸性の液体は、曇り止めの加工をされた鏡をダメにしてしまう。
だから曇り止めをされた鏡に使ってはいけない。
またクエン酸は金属を錆びさせる。
このため鏡の縁などが金属の場合は、使うのを避けた方がいい場合が多い。
お風呂場などの水回りにある鏡には水垢がつく
お風呂場などの水回りにある鏡。
その鏡に付着する汚れは、水道水乾燥して残すカルシウムやケイ素であることが多い。
このカルキはアルカリ性だから、酸性のクエン酸で中和すると落としやすい。
水回りで、石鹸などを使う場合は石鹸カスが鏡につくことがある。
この石鹸カスは酸性だから、アルカリ性の重曹で中和すると落としやすい。
だから水回りにある鏡は、クエン酸と重曹の両方を使うことになることが多い。
クエン酸が無い場合
クエン酸が無い場合、お酢を使うことでアルカリ性の汚れを落とすことができる。
クエン酸の鏡への使い方
クエン酸の使い方は、重曹と大きくは変わらない。
基本的には布に水と混ぜたクエン酸を染み込ませてから、鏡を磨くことになる。
そして水垢が落ちない場合は、水に溶かしたクエン酸をキッチンペーパーなどに染み込ませてパックするように使うことになる。
- 水100ml
- クエン酸小さじ1杯
クエン酸での鏡の磨き方
クエン酸を水と混ぜたら、あとは鏡を磨くだけ。
鏡を磨き終わったら、まずは水拭きをしてクエン酸を取り除く。
そして乾拭きをするという流れになる。
ここで注意したいのが、クエン酸が鏡に残ること。
クエン酸が残ると鏡が傷んでしまうことがあるので、しっかりとクエン酸を取り除くようにしたい。
石鹸汚れは重曹を使う
石鹸汚れを落とす場合には、酸性のクエン酸だと効率が悪い。
このためアルカリ性の重曹を使うことになる。
重曹を使う場合は、クエン酸をしっかりと取り除いてからになる。
重曹は重曹水にして使う
ここからは先に書いた、重曹を使って掃除をする場合と同じ。
重曹は、水に溶かして重曹水にしてから使う。
小さじ1杯の重曹を水100mlに溶かすだけで、重曹水は作れる。
重曹水の鏡掃除の時の使い方
重曹水は、キッチンペーパーなどに含めてから鏡を拭くのが基本。
まずは鏡についたホコリをとる。
次に重曹水で拭いて汚れが落ちたら、乾拭きを必ず行うようにしたい。
鏡掃除を重曹水で行う場合の注意点
鏡掃除に重曹水を使う場合、汚れを落とした後は乾拭きをすることが大切になる。
なぜなら乾拭きをしないと重曹水の跡が残ってしまい、掃除をした意味が無くなってしまうから。
だから重曹水で汚れを落とすことと乾拭きは、必ずワンセットで考えるようにしよう。
クエン酸パックの方法
水垢がどうしても取れない場合は、クエン酸でパックをする感じで使うと良い。
基本的には先に書いた重曹水パックと同じ。
- 水と混ぜたクエン酸
〇スプレーボトルに入れる - キッチンペーパー
- サランラップ
- ホコリをとる
- 鏡全体に水と混ぜたクエン酸をタップリとつける
- 上からキッチンペーパーを貼る
- キッチンペーパーの上にクエン酸をスプレーする
○キッチンペーパー全体がクエン酸で濡れるように - キッチンペーパーの上にサランラップを貼る
○乾燥させないため - パックしたまま1時間ほど放置する
- 1時間経ったらパックを外す
○サランラップとキッチンペーパーを外す
○1時間以上そのまま放置してもいい - 鏡を磨く
○サランラップを丸けてそれで磨いてもOK - 水拭きをしてクエン酸を完全に取り去る
- 乾拭きをする
水垢はミカンの皮を代用しても
軽く水垢を落とすだけなら、ミカンの皮を使うことでも可能。
これはミカンの皮にも、クエン酸が含まれているため。
ミカンの皮の黄色い側を使うことで、軽い水垢であれば取り除くことが可能。
とはいえ、ミカンの成分が鏡につくので、皮で磨いた後はミカンの成分を後で拭き取る必要があるので注意が必要。
水垢がどうしても取れないのなら
水垢がどうしても取れないのなら、最終的にはやはり専用の洗剤を使った方がいい。
だけど、その前に歯磨き粉を試してみてもいいかもしれない。
歯磨き粉には研磨成分が
歯磨き粉に含まれる研磨成分は、水垢を削るのにも有効。
ただし研磨成分を使うので、鏡を傷つける可能性もあるから、掃除の最中は力を入れすぎないように注意をした方がいい。
- 布に歯磨き粉をつける
○量は普段行う歯磨きのときと同程度 - 布をもんで歯磨き粉をなじませる
- 鏡を軽く濡らす
- 鏡を歯磨き粉を付けた布で磨く
○力を入れすぎないように注意
→強く磨くと鏡が傷つく可能性がある - 磨き終わったら濡れた布で拭く
○歯磨き粉を落とすため - 歯磨き粉が完全に落ちたか確認をする
- 乾拭きをする
鏡掃除は簡単な工夫でよりピカピカに
鏡掃除は、少しの工夫で仕上がりが大きく変わってくる。
例えば乾拭きを、マイクロファイバーの布(メガネ拭きなんかの布)で行うだけでもピカピカになる。
また水拭きをするときの拭く方向も大切。
新聞紙も中々
新聞紙は、窓ガラスを磨く時に使うとピカピカにできるという話は有名。
これは新聞紙の文字に使われているインクが、皮脂を吸い取ってくれるため。
また新聞紙は目が細かいという特徴があるのも、汚れを取るのに適しているポイント。
新聞紙を鏡掃除に使う場合も、これらの特徴により鏡がピカピカになりやすい。
新聞紙での鏡掃除
鏡掃除に新聞紙を使う場合は、新聞紙をクシャクシャに丸めて柔らかくしないと、鏡を傷つける可能性があるので要注意。
新聞紙を柔らかくしたら、あとは水を染み込ませて磨くだけ。
さらに乾拭きの時も、クシャクシャにして柔らかくした新聞紙を使うと、マイクロファイバーの布で磨いたかのようにキレイに仕上がる。
- 新聞紙を濡らす
- 濡らした新聞紙をクシャクシャにする
○柔らかくする - 鏡を濡らす
- 新聞紙で鏡を磨く
○鏡の枠に新聞紙を当てない
→新聞紙のインクが付く可能性がある - 一通り磨いたら乾いた新聞紙で乾拭きする
○乾拭きする新聞紙もクシャクシャにして柔らかく
水拭きをするときの拭く方向
水拭きをするとき、常に同じ方向に拭くようにすると良い。
例えば例えば左から右にだけ拭くなど。
逆に左から右に拭いたり、右から左に拭いたりと色々な方向から拭くと、汚れが広がってしまうので注意が必要。
食器用洗剤で鏡掃除
食器用洗剤でも鏡掃除は行える。
この場合、食器用洗剤2~3滴に水500mlを加えた物を使うことになる。
水で薄めた食器用洗剤を布に染み込ませたら、それを固く絞る。
その後は、鏡を磨いていく。
一通り磨き終わったら、最後に乾拭きをして終わり。
鏡掃除の注意点
鏡掃除で落とす汚れの中には、落とすことが難しい物もある。
それらに対して、力を入れて磨きたくなる。
または、タワシ、クレンザー、カッターなどを使いたくなるかもしれない。
でも、こういったことは避けた方がいい。
なぜなら鏡の表面に傷がつく可能性が高いから。
鏡の枠にも注意
鏡掃除をするとき、鏡の枠に注意をしたい。
この枠から裏側に重曹、クエン酸、カビ取り剤などが染み込んでしまい、鏡が劣化する原因となることもある。
また鏡の枠に使われている材質によっては、鏡掃除に使った洗剤と化学反応を起こすこともある。
おわりに
鏡の汚れというのは、大半が水拭きだけで落ちる。
手垢、皮脂汚れ、水垢の多くが水拭きだけで対処できるということ。
でも中には頑固な汚れも存在する。
それらに対しては、今回お伝えした重曹やクエン酸を使った掃除方法を使うことになる。
重曹やクエン酸を使った掃除は少し面倒かもしれないけど、それでも鏡掃除はしっかり行った方がいい。
なぜなら鏡にも耐用年数があるから。
その年数は、だいたい15年ほどだとされている。
掃除を定期的に行うことにより、この耐用年数を延ばすことは可能。
だから鏡掃除は見栄えだけの問題ではなく、鏡を長持ちさせるためにも必要だということになる。