破魔矢は、多くの人が知っている。
だけど置き場所などは、あまり知られていないアイテムでもある。
今回は、そんな破魔矢の置き場所などについてお伝えする。
破魔矢の飾り方や立て方
破魔矢の飾り方には、厳密な決まりごとは存在しない。
でも、以下の3点に気を付けるという方が多い。
- 上(空)に矢尻を向けない
- 目線よりも高い位置に飾る
- 清潔な場所に飾る
ちなみに、破魔矢の立て方はまっすぐでも斜めでもいい。
上記のうち、目線よりも高い位置に飾る、清潔な場所に飾るの2点に関してはお守りなどの神様関連グッズを置いておくときと共通。
この辺りは、破魔矢も神様に関連しているので共通していてもおかしくはない。
では、上(空)に矢尻を向けないというのは何故なのかというと、これにもちゃんとして意味がある。
上(空)に矢尻を向けない理由
破魔矢は、矢尻を空に向けないのが基本的な飾り方。
なぜ矢尻を空に向けてはいけないのかというと、ある逸話が関連している。
神の時代。
天の若日子が、天の使いである雉(きじ)を矢で射殺してしまった。
この矢が、あの世まで飛んでいく。
そうしたら神産巣日神が矢を投げ返して、今度は天の若日子が射殺されることとなった。
破魔矢の方角について
破魔矢は魔を破るものとして、方角を気にする方も多い。
でも魔矢は神札に準じる物として、方角を気にする必要が無いという方もいらっしゃる。
この辺りは、お好きな方を選べばいい。
魔を破るものとして扱う場合
魔を破るものとして扱う場合は、その年の凶方位に矢尻を向ける形で飾る。
ここでいう凶方位とは、五黄殺・暗剣殺・歳破などのこと。
神札に準じるものとする場合
神札に準じるものとする場合は、いわゆる神棚の上に矢尻が空に向かないように飾るのが基本。
もしも神棚が無い場合は、タンスの上など目線よりも高い場所に飾ればいい。
昔の飾り方
また、今では行うことが減ったけど昔は家の長押(なげし)にさしていた。
でも現代は、長押にさす過程は滅多にないので、神棚や目線よりも高いところに飾るのが一般的。
だから、現在は破魔矢を飾る場所は以下のような感じで決めることになる。
- 神棚がある場合
○矢尻を下に向けて飾る - 神棚が無い場合
○目線よりも高い場所に飾る - 目線よりも高い飾る場所が無い場合
○ビニール袋や封筒に入れて飾る
→柱や壁に貼り付ける
破魔矢の矢尻を向ける方角
破魔矢の向きは、こだわらなくても大丈夫。
でも気になる場合は、その年の干支に合わせて飾るという場合が多い。
もしくは矢尻を鬼門に向けてお祀りするという方法もある。
干支に合わせるか?鬼門に向けるか?この辺りは好みの方を選ぼう。
絵馬付きの破魔矢の方角
絵馬が付いている破魔矢もある。
このような破魔矢は、願い事の種類によって矢尻を向ける方向を変える必要がある。
家内安全や健康にかかわる願いのような、家の中に関わる願い事を絵馬に書くのなら矢尻は家の内側に向ける。
逆に商売繁盛や合格祈願など家の外に関わる願いを絵馬に書くのなら、矢尻を家の外に向ける。
おわりに
今回は、破魔矢の飾り方についてお伝えした。
破魔矢の飾り方としては、空に矢尻を向けないという点だけは注意をしよう。
他には特に厳格なルールは無いので、住んでいる環境に合わせて飾り方を考えればいい。
だから破魔矢の飾り方は、比較的ルールが緩いと言えるかもしれない。