鏡餅を飾ってある部屋を見ると、「お正月やね~」とシミジミと感じる。
ところで、鏡餅っていつ食べられるのだろう?
今回は、そんな鏡餅をいつまで飾るのかという疑問についてお答えする記事。
鏡餅はいつまで飾るのかは神様次第
鏡餅をいつまで飾るのかは、松の内が終了するまでが基本。
なぜなら松の内が終了すると、鏡餅に宿った歳神さまが出ていくとされているから。
鏡餅というのは、歳神さまが入る依代だから、歳神さまが出ていくまでお供えしておかないのは不敬になるとされるので注意をしたい。
鏡餅はいつまで飾るのか?関西や関東、日本の事情
鏡餅を飾る時期には地域差がある。
その違いとは、関東と関西での違い、各地域での違い、各家庭での違いの3つ。
特に東京のようには引っ越してきた人が多い地域だと、色々な地域のタイミングで鏡餅を飾るのを止める。
だから隣接した家でも、鏡餅をいつまで飾る日に違いがあるのが当たり前となっている。
こういった引越しの事情もあるため、年々鏡餅を飾る期間については曖昧になりつつある。
とりあえず関東と関西で
鏡餅をいつまで飾るのかについては、引越した場合は元々住んでいた地域の風習をなぞる人が多い。
でも、引越した先の地域の風習に従う方も少なくはない。
もしも、住んでいる地域で鏡餅をいつまで飾るのかを知るのであれば、どうすればよいのかというと──その地域の松の内がいつ終わるのかを調べればいい。
少なくとも、先に述べたように鏡餅に歳神さまが去るまでは鏡餅を飾ったままにしておくのがマナー。
だから、松の内が明けるまでは必ず飾り続けることになる。
では松の内が明けるのはいつなのかというと、関東と関西で大きく違ってくる。
- 関東 → 1月7日
- 関西 → 1月15日
ただ、この松の内はあくまで目安。
他のタイミングで松の内が明けるという所もあれば、松の内に関係なく特定の時期に鏡餅を飾るのを終える所などもある。
だから松の内を参考にするのは、どうしても住む地域の鏡餅をいつまで飾るのかが分からない場合に限った方がよい。
鏡餅を食べるのはいつ?
鏡餅を飾るタイミングは地域差がある。
でも1月の上旬に飾るのが終える場合は、鏡開きをして鏡餅を食べるのは1月11日というところが多い。
これは、11という数字がぞろ目で縁起の良い日だから。
目次:鏡餅はいつまで飾る?関東、関西、北海道
鏡餅をいつまで飾るのかについては地域差が大きい。
関東、関西、北海道について、いつまで鏡餅を飾るのかをは軽くお伝えさせて頂く。
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鏡餅をいつまで関東では飾る?東京や名古屋の事情
関東では1月7日までが松の内だから、1月7日を過ぎたら飾るのを終える家庭が出てくる。
そして1月11日には、鏡開きをして食べるというパターンがほとんど。
でも関東と一言でいっても、色々な場所がある。
東京であれば、1月7日の家庭が多いけど名古屋は少し事情が違う。
名古屋の鏡餅事情
名古屋は、関西、関東、東海と色々な地域と重なっている。
このため色々な文化が入り混じっており、松の内がいつ明けるのか各家庭によってバラバラ。
基本的に鏡餅を飾るのは1月7日までという場合が多い。
一方で遅い家庭の場合は1月15日くらいとなる。
鏡餅をいつまで関西では飾る?京都や大阪の事情
関西では1月15日に松の内が明ける。
とうぜん、鏡餅を飾るのは1月15日までとなる。
でも京都の一部地域では、1月4日までが鏡餅を飾るというところもあるので一概にいつまでかは言えない。
一方で大阪だと、東京と同様に色々な地域から人が集まっているので鏡餅を飾る期間は各家庭により違いがある。
とはいえ、大阪では鏡餅を飾るのは松の内が明ける1月15日までというところが多い。
鏡餅をいつまで北海道では飾る?
鏡餅を飾るのは、日本全国を見ると1月4日か1月15日の所が多い。
でも北海道はというと、1月11日という所が多い。
ただし鏡餅以外の正月飾りは1月7日の日没後に外すのが一般的となっている。
鏡餅はいつから飾るのか?
鏡餅の飾り始めは、全国で大きな違いはない。
本来であれば12月13日から鏡餅は飾れる。
でもお正月前にはクリスマスがあるため、12月26日以降から鏡餅を飾るという家庭がほとんど。
特に八という文字は末広がりで縁起が良いということから、12月28日に飾るという方が多い。
なぜ12月13日から飾るのか?
旧暦の12月13日は、鬼宿日(きしゅくにち)と呼ばれていた。
意味は「鬼は宿におり、危険が少なく縁起の良い日」
ただ新暦に当てはめると年明けになってしまうため、新暦に直されることなく現代でも12月13日のままとなっている。
鏡餅を飾るのを避けたい日
鏡餅を飾るのを避けたい日がある。
それは12月29~12月31日まで。
12月29日はなぜダメ?
12月29日はダジャレで、二重苦(にじゅうく)と読むので縁起が悪いと考えられた。
一方で福(ふく)と読むと縁起がよいと好む人がいる。
12月30日はなぜダメ?
12月30日は、0と付くので何も無いことを意味すると嫌う人がいる。
一方で区切りのいい日だと好む人もいる。
12月31日はなぜダメ?
12月31日に飾ると一夜飾り。
お正月に入ると歳神さまが宿るのに、一晩しか飾らないのは無礼だとされる。
鏡餅の食べ方!カビはどうする?
鏡餅は、カビが生えることがある。
最近は密封された物もあるけど、昔のように空気に触れた状態で飾るとカビが発生しやすい。
と、いうのも鏡餅は栄養も水分も豊富で、カビに好かれやすいから。
では、鏡餅にカビが生えたらどうすればいいのかというと──捨てるか削って食べるかのどちらかになる。
鏡餅に生えるカビについて
カビというのは毒を持った物もある。
またカビが生えたいないように見えたも、目に見えない胞子が潜んでいることもあるから危険だと判断する人もいる。
とはいえ、カビのついたお餅であっても大量に食べないのであれば、害にはならないという話しもある。
それに鏡餅というのは、歳神さまが宿る食べ物。
食べると歳神さまの力が体に入ると言われていることもあり、カビを削って食べる人も多い。
鏡餅にカビが生えて捨てるのなら?
カビの生えた鏡餅は食べるのが怖いと感じて捨てる方も多い。
でも歳神さまが宿った鏡餅を普通の食べ物のように捨てるのは、かなり罰当たりな行為。
だから敬意のある捨て方をする必要がある。
では、どのような方法で捨てればいいのかというと2つの方法がある。
- どんど焼きでお焚き上げする
- 塩で清めて捨てる
どんど焼きでお焚き上げする方法
どんど焼きというのは、1月15日に神社など行われる、正月飾りなんかをお焚き上げするイベント。
近所でどんど焼きが行われる場合は、そのタイミングでカビの生えた鏡餅を供養しよう。
このときお賽銭を納めるのを忘れないようにしようね。
塩で清めて捨てる方法
塩で清めて捨てる方法というのは──。
- 塩で清める
- 半紙などの白い紙で包む
- 歳神さまに感謝しながらゴミとして捨てる
この手順で鏡餅を供養するのが、塩で清める方法。
手軽だから、どんど焼きよりもこちらの方法をとる人の方が多い。
カビを取り除いて鏡餅を食べるには?
鏡餅からカビをとる場合、まずは金づちなどで砕く。
これは鏡餅に包丁のような刃物をいれてはいけないとされているため。
でも砕いたあとは、大目に見てもらおう。
砕いたら、鏡餅は固くてカビを取りづらいので柔らかくする工程が必要となる。
柔らかくするためには電子レンジを使うけど、鏡餅に水分が残っていないカラカラの状態なら水に半日ほど浸けてからになる。
- 鏡餅をサランラップで包む
○そのまま温めるとカビの胞子が散らばる - 電子レンジに入れる
○1~2分ほど試してみてから本格的に温める
電子レンジで温めたら、包丁などでカビの生えた部分を切る。
このとき少し深めに(2~3cmほど)切るのがポイント。
なぜ深く切るのかというと、目に見えない菌糸などが奥深くまで伸びている可能性があるから。
来年から役立てたいカビを生やさないコツ
最近は真空パックされた鏡餅もあるので、それを飾るという家庭も多い。
一方で、昔と同様に空気に触れる形で鏡餅を飾るという家庭も多い。
後者の場合は、以下のような方法を使えばカビが生えにくくなる。
- 素手で触らない
○清潔な手袋を着用する - 鏡餅は飾る前に消毒する
○焼酎や日本酒を塗る
○時間が経つと効果が薄れるので定期的に塗る
○特にひび割れた部分は念入りに塗る - お餅とお餅の間は通気性をよくする
○お餅を並べるのなら隙間を作る
○焼酎などを含ませたガーゼを隙間に挟むのも良い - 鏡餅を密封して飾る
○見た目は悪くなる
○焼酎を塗ってから密封すると更によい
○真空パック用の機械があれば尚のこと良い。
終わりに
鏡餅を飾り始める日は、全国で大きな差はなく12月26日~12月28日の場合が多い。
一方で飾るのを終える日というのは、地域差が大きいけど基本的に関東は1月4日で関西は1月15日の場合が多い。
でも飾るのを終えるのは、鏡餅に歳神さまが宿る松の内が終えてからという点は共通している。
鏡餅をいつまで飾るのかを考えた場合、住んでいる地域の松の内の終わりまで飾っておけば大きな間違いはない地域がほとんど。
だから歳神さまが、鏡餅をいつまで飾るかのキーワードになると言える。